監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院 名誉院長兼臨床研究センター長、HTLV-1研究センター長
宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生
リンパ腫は、「血液のがん」のひとつです。かつては「血液のがん」というと、治療がむずかしく「治らない病気」といわれてきました。しかし、リンパ腫の治療法は、日々進歩しています。今ではたくさんの患者さんが、病気をコントロールしながら仕事を続けたり、学校に通ったり、病気になる前と同じように過ごすことができるようになってきました。
まずはリンパ腫がどのような病気であるかを知り、どのような治療法があるのかを知ることで、これから病気と向き合っていく準備をしていきましょう。
国立がん研究センター がん対策情報センター:がん情報サービス「悪性リンパ腫について」
(https://ganjoho.jp/public/cancer/ML/index.html)
[2023年9月閲覧]
リンパ腫と診断された、あるいはリンパ腫の疑いがあるといわれたら、誰もがその病名に戸惑い、「血液のがん」と聞いて大きなショックを受けるはずです。ひどく落ち込んで頭が真っ白になり、何をいわれても頭に入ってこないという状態になるかもしれません。また、「自分がリンパ腫であるはずがない」「何かの間違いだ」と、信じられない、認めたくないといった気持ちになる方も多いでしょう。
自分がリンパ腫であることを受け入れるには、少し時間がかかるかもしれません。しかし、リンパ腫といわれた後に続くショックや動揺は、多くの場合、時間とともに少しずつ落ち着いてきます。ひとりで抱え込まずに、家族や親しい友人など、あなたにとって大切な方に辛い気持ちや不安を打ち明けることが、今の辛い気持ちを乗り越えるきっかけになるでしょう。病気との向き合い方は、人それぞれです。あなたにあった方法で病気と向き合えるよう、主治医をはじめ多くの医療スタッフ、またご家族や友人があなたをサポートしてくれるはずです。
公益財団法人慈愛会 今村総合病院
名誉院長兼
臨床研究センター長、
HTLV-1研究センター長
宇都宮 與先生