監修:
名古屋大学医学部附属病院 血液内科 講師
島田 和之(しまだ かずゆき)先生
発症部位により異なる症状や
全身症状(B症状)がみられます
DLBCLでは、がん細胞が増えているところ(臓器)や病気の進行度によって、さまざまな症状がみられます。
がん細胞が増えている場所によってみられる症状
監修:
名古屋大学医学部附属病院 血液内科 講師
島田 和之(しまだ かずゆき)先生
DLBCLでは、がん細胞が増えているところ(臓器)や病気の進行度によって、さまざまな症状がみられます。
がん細胞が増えている場所によってみられる症状
木崎昌弘 監:よくわかるがん治療 血液のがん 悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫,
主婦の友社, p28-31, 2020より作成
神田善伸 監:ウルトラ図解 血液がん, 法研, p58-61, 2020より作成
また、B症状と呼ばれる以下の3つの全身症状が発現する場合があります。 DLBCLでは、約2割の患者さんで B 症状がみられます。
B症状
神田善伸 監:ウルトラ図解 血液がん, 法研, p46, 2020より作成
DLBCLでは、病気の進み具合によって治療の進め方が異なります。
DLBCLがどの程度進行しているかは、病期(ステージ)であらわされます。DLBCLの病期は、Ann Arbor分類により4つに分類されます。病期Ⅰ・Ⅱのようにリンパ腫の広がりが限定的な場合を限局期といい、より広範囲にリンパ腫が広がった病期Ⅲ・Ⅳを進行期といいます。
病期 | 症状 |
Ⅰ期 | 1ヵ所(1領域)のリンパ節または単一のリンパ節外臓器の腫れがある状態 |
Ⅱ期 | 横隔膜より上もしくは下のどちらか一方に、2ヵ所以上のリンパ節やリンパ系組織の腫れがある状態 |
Ⅲ期 | 横隔膜より上と下の両方に、リンパ節やリンパ系組織の腫れがある状態 |
Ⅳ期 | リンパ節以外の臓器にリンパ腫が広がっている状態 |
※消化管から発症したDLBCLの場合は、消化管原発悪性リンパ腫のLugano分類という別の分類法が用いられますが、限局期と進行期で治療法が異なる点は同様です。また、治療方針も概ね同様です。
Carbone PP et al.: Cancer Res. 31: 1860-1861, 1971
Rohatiner A et al.: Ann. Oncol. 5: 397-400, 1994
日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版,2023
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 悪性リンパ腫総論」
日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版,2023
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 5 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」
検査・診断・治療
多数回該当や世帯合算などの条件により自己負担の上限額が軽減される場合についてご紹介します。
質問しておきたいことについて、事前にメモを用意して質問リストをつくって持っていきましょう。
リンパ腫の治療には、入院治療、通院治療があります。
ご本人が安心して治療を受けられるよう、ご家族のかたのサポートが重要です。
治療中に生じる副作用について解説するとともに、患者さん自身でできる予防法、症状を和らげるための対策について詳しく解説します。
病気を取り巻く問題である仕事・治療費・暮らしに焦点をあてて、患者さんの生活の身の回りのアドバイスをします。
治療をスムーズに進めるためのポイントやヒントとなる情報をリンパ腫治療のエキスパートよりお伝えします。
ご家族のかたへ
監修:
公益財団法人慈愛会 今村総合病院 名誉院長 兼 臨床研究センター長、HTLV-1研究センター長
宇都宮 與(うつのみや あたえ)先生
大切な人がリンパ腫と診断されたら、ご本人だけでなく、ご家族のかたにも大きな影響を与えます。悲しみや不安を抱えるなか、さまざまな決断をしたり、初めて経験する多くの変化に対処していかなければなりません。今後の療養生活や、ご本人を支えていくうえで重要なポイントを知っておきましょう。