監修:
独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 副院長
永井 宏和(ながい ひろかず)先生
濾胞性リンパ腫は、血液のがんの一種であり、FLという略称で呼ぶこともあります。
リンパ腫のなかでもゆっくりと進行する(年単位で進む)低悪性度リンパ腫の代表です。FLの患者さんは悪性リンパ腫のなかで比較的頻度が高く、近年増えつつあります。男女比では、やや女性に多い傾向があります。
FLは自覚症状に乏しく、気づかないうちに病気が進行していきますが、近年は新しい治療薬により経過が良くなってきています。治療をすぐに開始しないケースもありますが、その場合も慎重に様子をみることが必要なので、主治医とよく相談しながら治療を進めていきましょう。
日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版,2023
「第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 1濾胞性リンパ腫」
国立がん研究センター がん対策情報センター:「がん統計」(全国がん登録)
(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/data/dl/index.html)
2023年9月
永井正:図解でわかる 白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫, 法研, p184, 2016